通勤に電車を利用しているけれど、満員電車で朝から気分が悪い・・・
皆さんはどのような通勤手段をとっていますか?
通勤手段には
- 電車
- 車
- バス
- 自転車
- 徒歩
など、様々な手段があります。
実は、通勤手段によって労働者の幸福や生産性に違いが出るということが研究でわかっているのです。
ですので今回は、通勤手段と幸福・生産性の関係についてご紹介していきたいと思います。
では、早速ですが本題に入っていきたいと思います。
通勤と生産性
オーストラリアでは毎日900万人以上が通勤を行っており、フルタイムの労働者は1週間あたり平均で5.75時間を通勤に費やしているそうです。
通勤する労働者の4分の1が片道45分以上の通勤を行う「長時間通勤のグループ」に分類できます。
長時間の通勤は労働者に肉体的・精神的負担となるほか、仕事への出勤度や生産性に悪影響を及ぼす可能性があります。
ちなみに日本では電車通勤の割合が多くなっています。
通勤時間と欠勤率
オーストラリアのロイヤルメルボルン工科大学やメルボルン大学の研究者らは、仕事日に毎日通勤する1121人の労働者を対象に、通勤時間や手段と幸福や仕事のパフォーマンスなどに関連があるのかどうかを調査しました。
調査対象となった労働者はシドニー、メルボルン、ブリスベンといったオーストラリアの大都市に住み、フルタイムの雇用と決まった職場、一定の通勤習慣を所有しているほかは、従事する産業や職業はさまざまでした。
まず研究チームは労働者の通勤距離と、仕事を欠勤する頻度について調査しました。
この結果を説明する理由は2つあります。
通勤手段と労働者の幸福やパフォーマンス
都市経済理論では、労働者が自宅での余暇時間と仕事に対する努力の間でトレードオフを行っているとされており、通勤時間が長い労働者が仕事に労力を注がない傾向にある理由を説明しています。
また、徒歩や自転車といった体を動かす通勤方法に比べ、公共交通機関や自動車での通勤はストレスが多く、運動不足から病気になりやすいために仕事のパフォーマンスを下げている可能性も研究チームは指摘しています。
さらに、身体活動が認知能力を向上させるという研究結果もあることから、通勤で体を動かした労働者は通勤後の数時間にわたって認知能力がアップしている可能性もあるとのことです。
これらの研究結果から研究チームは、従業員のパフォーマンスを向上させたい企業は戦略的に従業員の通勤方法について検討するべきだと主張しています。
徒歩や自転車での通勤を推奨するほか、できる限り職場に近い場所に住んで通勤時間の短縮を目指すべきであり、研究チームは「職場にシャワー室や更衣室などを設置することで自転車通勤を促す」といった対策を提案していました。
皆さんも、自転車で通勤できる距離ならば自転車で通勤をし、できるだけ自動車と電車通勤は避けるようにしましょう。
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