本当に自然に触れ合うだけでいい効果があるの?
自然と触れ合うことはメンタルヘルスや健康にいいということが広く知られています。
そんな自然ですが、いったいどのような効果を私たちにもたらしてくれるのでしょうか?
自然の中で過ごすことで得られる健康効果について、科学系ニュースサイトのInverseが「自然が人を健康にする4つの方法」として紹介していますので、今回はそちらをご紹介したいと思います。
Inverseによると、先進国の人々は1日のうち90%を屋内で過ごしており、年を取るにつれて屋外に出て自然と触れ合うことが減少するそうですので、若いうちから自然と触れ合う習慣を身につけましょう。
では、早速ですが本題に入っていきたいと思います。
免疫力の向上
自然の中で過ごす時間が増えると、免疫力が向上することが、2020年の研究によって報告されています。
「生物多様性仮説」という仮説によると、自然環境と接触することが人間の腸内細菌に多様性をもたらして免疫系が促進され、アレルギーや炎症からの保護効果が期待できるとのことです。
自然への露出は身体の「闘争・逃走反応」をオフにして、休息を得るモードに切り替えるともいわれています。
ストレスによって引き起こされる闘争・逃走反応は、差し迫った危機的状況に対処するために免疫系を含むいくつかの重要でない機能をシャットダウンするため、闘争・逃走反応から体のモードを切り替えることは、健康のためにも重要だといえます。
ストレス軽減
自然の中で過ごす時間が短い場合、人間は慢性的なストレスを経験する可能性があるのです。
また、緑豊かな都市部に住むことは
- 成人の心血管疾患や肥満
- 糖尿病
- ぜんそく
- メンタルヘルスの悪化
このようなリスクの低下に関連するとされており、自然との触れ合いはさまざまな病気から身を守ってくれます。
鎮痛効果
2016年に慢性的な痛みを経験する人を対象にして森林療法の効果を研究した調査と、2005年にピッツバーグ大学の研究者が行った研究では、以下のことがわかりました。
睡眠の質の改善
日光を浴びることはビタミンDの生合成や一酸化窒素の放出、β-エンドルフィンの産生、および概日リズムの調節に役立っています。
これらの効果により、自然の中で日光浴をすることで睡眠の質が改善され、気分がよくなるのです。
自然に触れる時間について
研究者は、イギリス政府が行っている「自然環境調査」の被験者の家に赴き質問するという形で調査を行いました。
このことから、「1週間のうち120分を自然の中で過ごす」ということがしきい値になると研究者は結論づけています。
研究者
120分以下だと著しい利益を得るためには不十分ですが、それ以上だと長期の病気を患っている人でも健康状態の向上やウェルビーイングを報告する傾向にある。
このように研究者は述べました。
どのような形であれ、週120分を自然の中で過ごすことが重要であるわけです。
またこの傾向は年齢・性別・裕福さ・病気や障害の有無・住んでいる場所といった条件の違いに関わらず、一貫してみられました。
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