勉強と食事は関係性があるの?
高校生や大学生の親御さんは、お子さんが大事な学年末試験に臨むにあたり、何かお手伝いできることはないかとお考えではないでしょうか。
その中でも特に気になるのが、食生活と学業成績への影響です。
残念ながら、若年層の学業成績に栄養が与える影響についての研究はほとんどありません。
しかし、食事が脳力に影響することはわかっています。
ですので今回は、「食事」と「脳力」の関係についてご紹介していきたいと思います。
では、早速ですが本題に入っていきたいと思います。
朝食に関する様々な研究
まずは、研究結果を簡単にご紹介しましょう。
ノルウェーの10代では、通常の食事(昼食と夕食)は、自己申告による数学の学習障害と負の相関がありました。
一方、健康的でない食生活を反映する食品(ソフトドリンク、お菓子、スナック、ピザ、ホットドッグなど)は、数学の学習困難と関連していました。
一方、この研究でも、果物や野菜の消費量が多い青年は、学業成績が高かったです。
オーストラリアでは、西オーストラリア州で長年にわたって行われている研究のデータから、10代の若者の食生活が学業成績の重要な予測因子である認知能力に影響を与えることがわかっています。
また、研究では、10代の若者の学校での成績も評価しました。
上述のような不健康な食品の摂取量が多いと、学業成績の悪化につながりました。
肥満度や運動量を補正しても、数学、読書、作文の成績が悪かったのです。
一方、果物、黄・赤野菜、全粒穀物を多く含む食事は、学業成績の向上につながることがわかりました。
食事と脳
食事が精神的なパフォーマンスに与える影響とは何でしょうか?
思春期は、脳の発達にとって重要な時期であり、特に前頭前野や海馬など、学習や記憶に重要な役割を果たす脳の構造が大きく変化します。
研究によると、この時期の脳の能力には、食事が大きく影響しているようです。
この重要な時期に特に懸念されるのは、欧米型の食生活です。
欧米型の食事は、総脂肪、飽和脂肪、精白糖、ナトリウムの摂取量が多い一方で、葉酸や鉄分などの微量栄養素の摂取量が少ないことがわかっています。
葉酸は思春期の学業成績との関連が指摘されていますが、鉄分の不足は子供や思春期の数学の成績低下と関連しています。
これらの研究結果は、食生活が10代の若者の思考力に影響を与えるという考えと一致しています。
特に、欧米型の食生活は、学業成績を低下させる危険因子であることが示唆されています。
若者に親のアドバイスを聞いてもらうのは難しいことです。
しかし、10代の若者にしっかりとした食事をさせることができれば、彼らの学業成績に大きな影響を与えることができるかもしれません。
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