ストレス 科学

【感情が顔に出る】ストレスなどの悪い態度を顔に出すメリットについて

男性/悩み

よく態度が顔に出ると言われるけど悪いことなのかな?

人間は不思議な行動をするものです。

私たちは、弱気になった瞬間に自分の内なる感情を容易に吐露しますが、それは賢い行動とは思えません。

人の行動を観察するだけで、その人が苦しんでいる時、イライラしている時、動揺している時などがわかるものです。

弱さを隠そうとするのが最善の策なのでしょうか?

他の多くの動物は、苦しんでいるときに目に見える行動の変化を示すことはほとんどありません。

獣医や動物の世話をする人は、痛みやストレスを知るために、血圧や心拍数、ホルモンレベルの変化などの合図に頼らざるを得ないのです。

しかし、自分の弱さを見せることにはメリットがあるのでしょうか?

研究者は身体、顔、手を使ってコミュニケーションをとる事が、社会的ネットワークの構築と維持に重要な役割を担っていることを発見しました。

具体的には、ストレスを感じているように見える人ほど、他の人から好感を持たれていることが分かりました。

この記事でわかること

  • ストレスを顔に出すメリット

この記事を読むべき人

  • 態度や精神状態が顔に出やすい人

では、早速ですが本題に入っていきたいと思います。

進化とストレス

ストレスがかかると、いわゆる自己主導的な行動をとることが多くなります。

自己主導的な行動

  • 顔を触る
  • 爪を噛む
  • 物をいじる
  • 髪の毛で遊ぶ

サルや類人猿にも非常によく似たストレス行動が記録されており、共通の祖先から進化の過程で生まれたものであることを裏付けています。

しかし、こうしたストレスに関連する行動を他人がどのように見ているかは、謎のままでした。

人は他人のこうした行動に気づくものなのでしょうか?

他人がストレスを感じていることを察知できるのだろうか?

それによって、相手に対する印象はどのように変わるのでしょうか?

それを調べるには、実験参加者に軽いストレスを与えて、その行動を調査する必要がありました。

研究内容

3分間でプレゼンテーションと模擬面接の準備をし、その後すぐに難易度の高い数学のテストが行われました。

参加者の多くがストレスを感じていたのもうなずけます。

このストレスを受けた実験参加者の映像を新しいグループに見せ、「この人はどれくらいストレスを受けているか?」などのスライド式尺度で行動を評価してもらいました。

その結果、ストレスを感じている人がどのような表情をしているか、また、人がその人をどのように思っているかがわかりました。

研究結果

その結果、人間はストレスを感じている人を見分けるのが得意であることがわかりました。

ストレスを感じていると報告した人ほど、他の人からもストレスを感じていると思われており、これは明らかな線形関係です。

予想通り、自己主導的な行動が重要な役割を果たしているようです。

つまり、自己主導的な行動が多い人ほど、よりストレスを感じていると判断されたのです。

また、これらは親しい友人だけが感知できるような微妙なシグナルではなく、全く知らない人に被験者について判断してもらったことも特筆すべき点です。

ストレスはポジティブなもの

私たちがストレスを感じているとき、他の人がそれをはっきりと感知できるという事実は、これらの行動が他のタイプの非言語コミュニケーション(表情や身振りなど)と同様に機能していることの証拠であり、これまでこの事実は支持されていませんでした。

これは、ストレス行動とストレス認知の間に実証的な関連性を見いだした初めての研究です。

よりストレスを感じていると判断された人が、最も好感が持てる人とも判断されたという事実は、そもそもなぜ私たちがこうした弱さのシグナルを出すのか(そしてなぜそれが進化したのか)を説明できるかもしれません。

ポイント

「ストレスシグナルを発する人」に対する人々の第一印象は、決してネガティブなものではなく、むしろ非常にポジティブなものです。

私たちは、人が弱さを利用することを期待していますが、自分の弱さを見せることで、サポートや社会的な結びつきが促進されるのです。

私たち人間は、他のどの動物よりも協調性の高い種であり、自分の意思や心の状態に正直な人に惹かれるのです。

弱っているときのコミュニケーションほど、正直なものはありません。

また、ストレスは良いものであり、受け入れるべきものであるという研究結果もあります。

私たちの脳は、環境中の課題に取り組むために進化してきました。

軽いストレスは、心を刺激し続けるための健全な挑戦となります。

大事なプレゼンや面接では、ストレスを隠そうとしすぎないようにしましょう。

素直で自然な振る舞いで伝えることで、かえって相手に好印象を与えることができるかもしれません。

おすすめの本

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