よく態度が顔に出ると言われるけど悪いことなのかな?
人間は不思議な行動をするものです。
私たちは、弱気になった瞬間に自分の内なる感情を容易に吐露しますが、それは賢い行動とは思えません。
人の行動を観察するだけで、その人が苦しんでいる時、イライラしている時、動揺している時などがわかるものです。
弱さを隠そうとするのが最善の策なのでしょうか?
他の多くの動物は、苦しんでいるときに目に見える行動の変化を示すことはほとんどありません。
獣医や動物の世話をする人は、痛みやストレスを知るために、血圧や心拍数、ホルモンレベルの変化などの合図に頼らざるを得ないのです。
しかし、自分の弱さを見せることにはメリットがあるのでしょうか?
研究者は身体、顔、手を使ってコミュニケーションをとる事が、社会的ネットワークの構築と維持に重要な役割を担っていることを発見しました。
具体的には、ストレスを感じているように見える人ほど、他の人から好感を持たれていることが分かりました。
では、早速ですが本題に入っていきたいと思います。
進化とストレス
ストレスがかかると、いわゆる自己主導的な行動をとることが多くなります。
サルや類人猿にも非常によく似たストレス行動が記録されており、共通の祖先から進化の過程で生まれたものであることを裏付けています。
しかし、こうしたストレスに関連する行動を他人がどのように見ているかは、謎のままでした。
人は他人のこうした行動に気づくものなのでしょうか?
他人がストレスを感じていることを察知できるのだろうか?
それによって、相手に対する印象はどのように変わるのでしょうか?
それを調べるには、実験参加者に軽いストレスを与えて、その行動を調査する必要がありました。
その結果、ストレスを感じている人がどのような表情をしているか、また、人がその人をどのように思っているかがわかりました。
また、これらは親しい友人だけが感知できるような微妙なシグナルではなく、全く知らない人に被験者について判断してもらったことも特筆すべき点です。
ストレスはポジティブなもの
私たちがストレスを感じているとき、他の人がそれをはっきりと感知できるという事実は、これらの行動が他のタイプの非言語コミュニケーション(表情や身振りなど)と同様に機能していることの証拠であり、これまでこの事実は支持されていませんでした。
これは、ストレス行動とストレス認知の間に実証的な関連性を見いだした初めての研究です。
よりストレスを感じていると判断された人が、最も好感が持てる人とも判断されたという事実は、そもそもなぜ私たちがこうした弱さのシグナルを出すのか(そしてなぜそれが進化したのか)を説明できるかもしれません。
弱っているときのコミュニケーションほど、正直なものはありません。
また、ストレスは良いものであり、受け入れるべきものであるという研究結果もあります。
私たちの脳は、環境中の課題に取り組むために進化してきました。
軽いストレスは、心を刺激し続けるための健全な挑戦となります。
大事なプレゼンや面接では、ストレスを隠そうとしすぎないようにしましょう。
素直で自然な振る舞いで伝えることで、かえって相手に好印象を与えることができるかもしれません。
おすすめの本
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