睡眠 科学

【美肌になる】昼寝の効果的な時間について

男性

昼寝が好きでよくしてしまうけれど、昼寝をしてもいいのかな?

皆さんは昼寝をしますでしょうか?

実は昼寝にはいろいろな効果があり、その効果の中に脳機能を高めてくれる可能性がある効果があるのです。

脳機能というのは

  • 頭の回転の速さ
  • 記憶力
  • 創造性

などです。

この脳機能を高めるためには、どれくらいの昼寝を、どれくらいの頻度でやればいいのかということがわかれば、昼寝を効果的に行うことができますので、今回は昼寝に関する研究についてご紹介していきたいと思います。

この記事でわかること

  • 脳機能を高めるための昼寝の頻度について

この記事を読むべき人

  • 昼寝の効果を知りたい人
  • 昼寝をより良いものにしたい人
  • 昼寝の最適時間を知りたい人

では、早速ですが本題に入っていきたいと思います。

脳機能を高める昼寝の頻度

先に結論からご紹介したいと思います。

脳機能を高める昼寝の頻度

脳機能を高めるためにするべき昼寝の頻度は、30分以下の睡眠を週に4回以上です。

30分以下の昼寝を週に4回以上とることによって、体内の炎症が減り、脳機能が上がる可能性があるのです。

ただ、研究によっては1時間以上寝てもいいと言われているものもありますので、そちらもご紹介します。

体内の炎症が減ることのメリット・デメリット

体内が炎症してしまって引き起こされる症状として挙げられるものはこのようなものがあります。

症状について

  • 体の痛み
  • 疲労
  • うつと不安
  • 胃腸問題
  • うっ血
  • 頻繁に起こる感染症
  • ドライアイ
  • 息切れ
  • 吹き出物ができる
  • 体重増加/肥満

つまり体内が炎症することによって、いろいろな病気にかかりやすくなったり、肌が荒れたり、肉体的にも精神的にも疲労しやすくなり、肥満になりやすくなってしまうのです。

反対に言えば、体内の炎症を抑えることができればこのような症状はなくなり、病気にかかりにくくなり、肌が綺麗になりやすくなり、疲れにくくなり、太りにくくなるのです。

このことから、体内の炎症を抑えることは重要なことだと分かり、30分以下の睡眠を週に4回以上行うことは、いかにすごい効果があるのかということがわかると思います。

昼寝をする時間と効果

実は昼寝は眠る時間によって効果が変わってくるのです。

20分以下の昼寝の場合ですと、脳の疲れを取ってくれるのです。

脳の疲れを取らなければ、作業の間に休憩をしても疲れが取れにくくなってしまったり、1日中頭がボーッとしてしまったりしますのでなかなか休んでも疲れが取れない人は20分以下ぐらいの昼寝をするといいでしょう。

30分以下の昼寝ですと、今回ご紹介します体内の炎症や脳機能に効果があります。

30分以上の睡眠ですと、深い睡眠に入っていってしまいますので日常的にとるのはおすすめできないのですが、睡眠不足の人に関しましては60分ぐらいの昼寝で体にいい影響をもたらす場合があります。

ポイント

ですので基本的に昼寝の時間は30分以下ぐらいに収めるのが一番いいとされています

定期的な昼寝は認知能力が向上する

一部の研究者は「昼寝は体にいい」と主張しており、実際に昼寝によって「血圧が下がり心臓病のリスクが減る」「脳卒中などのリスクが低減する」と論じる研究も報告されています。

これに続き新たに、中国の上海交通大学医学部の研究チームが「昼寝をすると高齢者の認知能力が高くなる」という研究論文を発表しましたので、そちらをご紹介していきたいと思います。

研究内容

研究チームは、中国の60歳以上の被験者2214人を対象に、問題解決能力から集中力の持続までさまざまな認知能力をテストで測定し、昼寝をしている人としていない人でその結果を比較するということを行いました。

認知能力のテストは、空間視覚スキル、作業記憶、注意力持続時間、問題解決力、位置認識、言語の流暢さなど、認知機能のさまざまな面を測る30項目行われました。

2214人のうち、1534人は午後に昼寝をすることが多いと答えたのに対して、680人は昼寝をする習慣はないと答えました。

分析結果

そして分析の結果、「午後の時間帯に定期的に5分以上2時間未満の昼寝をしている」と答えた人の認知能力のパフォーマンススコアが有意に高いことが判明したのです。

特に顕著な違いがあったのは、位置認識言語の流暢さや記憶力などの認知機能でした。

さらに、研究チームは被験者の血液中に見られるトリグリセリド、すなわち中性脂肪量を計測しました。

すると、定期的に昼寝をする人は、そうでない人よりもトリグリセリドの値が高かったことが判明し、昼寝は健康的な生活習慣と見なされることは多いですが、実際はメタボリックシンドロームとの関連がみられる可能性があることを研究チームは指摘したのです。

同時に研究チームは「日常的に座りがちな生活を送っている人は、そうでない人よりも昼寝をする習慣を得る可能性が高い」と報告しています。

ただし、昼寝と血中の中性脂肪量の関係にどういうメカニズムがあるかは解明されておらず、研究チームは将来の研究課題であるとしています。

昼寝が悪影響になる場合

この研究では基本的に昼寝をしている人は脳に良い効果をもたらしていたのですが、反対に昼寝をしていることによって脳機能が低下している場合もあったのです。

なぜ昼寝をしているのに脳機能が低下してしまうのかと言いますと、長すぎる昼寝や、頻繁に昼寝をすることによって、返って脳の認知機能が衰えてしまうのです。

なので昼寝は1日1回30分以下にするのがベストでしょう。

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昼寝は炎症対策

昼寝のメリットは体内の炎症が和らぐということがベースと出ているのですが、別の研究を見てみますと体内の炎症レベルが高い人ほど、昼寝の量が多くなるということもわかっていすのです。

つまり、普段からよく運動をしたりよく働いている人は体内の炎症レベルが上がってしまいますので、このような人ほど昼寝をして体内の炎症を抑えたほうがいいということです。

自然と体内の炎症レベルが上がると昼寝をしやすくなるということは、我々の体内の炎症を対策をするために昼くらいに眠気が来て、これが昼寝をする習慣につながっていったのではないかとも言われているのです。

つまり昼寝は人間が進化の過程で手に入れた炎症対策なのです。

体にいい昼寝のしかた

午後の半ばに圧倒的な眠気に襲われることはよくあることです。

これは、昼食を食べたかどうかにかかわらず発生します。

また、午後1時から3時頃までは自然に注意力が低下するために起こります。

昼間に睡魔に襲われ、昼寝ができる場所にいる場合は、ぜひ昼寝をしましょう。

昼寝をすれば、すぐに眠気が解消され、起床後数時間は覚醒度が高まります。

また、他にも多くの利点があります。

なぜ昼寝をするのか?

人はさまざまな理由で昼寝をしますが、その理由は以下の通りです。

人が昼寝をする理由

  • 失われた睡眠を取り戻すため
  • 睡眠不足を予想して、後で眠くならないようにするため
  • 楽しむため、退屈するため、時間をつぶすため

昼寝は比較的一般的なことです。

実際、約50%の人が週に1回以上、昼寝をしていると回答しています

ギリシャ、ブラジル、メキシコなど、昼下がりに家に帰って昼寝をする「シエスタ」の文化を持つ国では、昼寝率が高いです。

このような国では、72%もの人が週に4回も昼寝をしています。

昼寝の効用

昼寝は、眠気を感じさせず、注意力を高めるだけでなく、認知機能、反応速度、短期記憶、さらには気分を向上させるという点でもメリットがあります。

昼寝のメリット

研究によると、普段から昼寝をしている人は、たまにしか昼寝をしない人に比べて、午後に短時間の昼寝をした後、より活発になったと報告しています。

また、別の研究グループによると、運動学習(新しい技術を習得するために脳の経路が変化すること)は、昼寝を習慣的にする人としない人とでは、午後の短時間の昼寝の後に有意に増加しました。

昼寝の効果は、カフェイン(または他の覚醒剤)を摂取したときの効果に似ていますが、カフェイン依存症や夜間の睡眠障害などの副作用はありません。

昼寝の時間

昼寝にかける時間は、時間の余裕、昼寝の効果、夜の予定などによって異なります。

一般的には、昼寝の時間が長ければ長いほど、目覚めたときの疲労感が増します

昼間に1〜2時間の長い昼寝をすると、その日の夜の眠気が少なくなり、睡眠時間も短くなります。

つまり、寝付くのに通常よりも時間がかかることになります。

いつもより遅くまで起きている予定がある場合や、就寝時に寝付くのに多少時間がかかっても気にならない場合は、昼寝の時間を1.5時間程度にしましょう。

これは通常の睡眠サイクルの長さです。

1時間ほどで深い眠りに入り、最後の30分で軽い眠りに入ります。

軽い眠りの時に目が覚めると、すっきりとした気分になります。

しかし、深い眠りの最中に目覚めることはできません。

注意

長時間寝すぎて、昼寝の最後の軽い眠りを逃してしまうと、目覚めたときにだるさや眠気を感じる可能性があります。

仮眠後に眠気を感じたとしても、それは一時的なもので、しばらくすると解消されますので、ご安心ください。

もう1つの方法は、短い「パワーナップ」をとることです。

10〜15分程度の短い昼寝は、起床直後の覚醒度、認知能力、気分を大きく改善します。

この効果は通常、数時間続きます。

ポイント

パワーナップの利点は、起床後に体のだるさや眠気を感じないことです。

これは、この短時間の間に深い眠りに入らないからです。

研究によると、午後の早い時間から半ばまでの短い時間に昼寝をすると、他の時間帯の昼寝と比べて、最も大きな若返り効果が得られるそうです。

しかし、起きているのが苦手な人は、いつでも昼寝をすることで、注意力を保つことができます。

昼寝で学習能力を最大限に引き出せる

幼い子供を持つ多くの親にとって、一日のハイライトはお昼寝の時間です。

自分のためではなく、子供のためです。

親にとっては、仕事や自分の時間を確保できるだけでなく、暴君と呼ばれていた子供も、昼寝の後は楽しそうに起きてくることがあります。

研究者たちはこの経験を検証しています。

ある研究では、3歳児を対象に、ピースが欠けている解けないパズルを、昼寝をした後か、昼寝をしなかった後に与えました。

研究結果

その結果、パズルに直面したとき、昼寝をしていない子供は、休息している子供に比べて、悲しみ、心配、怒りなどのネガティブな感情をより多く示すことがわかりました。

認知神経科学者の研究によると、昼寝は幼児の感情をコントロールし、この年齢で急速に蓄積される記憶を定着させるのに役立つようです。

感情の繊細さ

研究者たちは、昼寝をしていない園児は、休息をとっている園児に比べて、よりネガティブな感情を示すだけでなく、周囲の感情に注意を払うことを実証しました。

コンピュータの画面上に、中立的な顔と、喜びや怒りといった感情的な顔のペアを表示しました。

そして、それらの顔を外すと、片方の顔の下に星が隠れています。

子どもたちは、星が画面のどちら側にあるか、ボタンを押して識別するよう求められました。

この課題は、子どもが感情刺激に特別な注意を払っているかどうかを測るものです。

もし子どもが感情的な顔に偏っていれば、星が感情的な顔の後ろにあるときの方が、中立的な顔の後ろにあるときよりも、ボタンを押すのが早くなるでしょう。

研究結果

この研究の結果、昼寝をしていない子どもは、感情的な顔に偏っており、休息しているときよりも22ミリ秒早く反応することがわかりました。

しかし、昼寝をした後の子どもたちには、偏りは見られませんでした

感情的な顔の後ろに星があっても、中立的な顔の後ろに星があっても、同じように反応しました。

つまり、昼寝をしない子供は、環境中の感情的な刺激に対してより早く反応するということです。

成長するプリスクールの課題

この結果は親御さんにとっては驚くべきことではありませんが、お昼寝の効果を科学的に裏付けることが重要です。

ほとんどのプリスクールでは、お昼寝の時間が設けられています。

しかし、近年、この時間の長さが短くなってきています。

これは、就学前教育が学校への準備態勢を向上させるだけでなく、長期的な学業成績、さらには肥満の減少や心血管の健康改善などの健康上の成果にも関連することが研究で明らかになったためです。

このような学びの時期にプリスクールの利点を生かすために、規制当局は社会情緒的なカリキュラムや歯科衛生士などの期待事項をプリスクールの1日に加えています。

睡眠は任意のものと考えられがちで、教育機会を増やすためにはカットしやすい対象です。

しかし、昼寝をすることで、こうした早期教育の目標を達成することができます。

感情をコントロールするだけでなく、お昼寝は学習にも直接的な効果をもたらします。

ポイント

研究によると、未就学児に新しい言葉が出てくる絵本を読ませたところ、お話を聞いた後にお昼寝をした子どもは、お昼寝をしなかった子どもよりも多くの新しい言葉を覚えたそうです。

勉強の後に昼寝をすることで、記憶力が高まるのです。

思い出の保存

昼寝が学習効果を高める理由は、脳が新しい情報を処理する仕組みと関係しています。

ネズミの研究によると、人間は眠っている間に記憶を再生しているそうです。

記憶の再生

映画のワンシーンの単語をすべて覚えようと思ったら、そのシーンを繰り返し再生するように、睡眠中は、進行中の学習に邪魔されずに記憶を再生することができるのです。

さらに、睡眠中には記憶が早送りで再生され、夜間に繰り返し再生されるという研究結果もあります。

この再生は、短期的な記憶を処理する脳の領域である海馬で行われます。

海馬で再生された記憶は、大脳皮質の特定の場所に移動(コピー)され、より安定して、後から取り出しやすくなります。

海馬で再生された記憶は、大脳皮質に移されます。

海馬は、一日の終わりのあなたの机のようなものだと想像してみてください。

そこには、さまざまな場所から送られてきた書類やメールが山積みになっています。

睡眠は、これらの「書類」を大脳皮質に移動させます。

大脳皮質はファイルキャビネットに似ています。

スペースが広くなっただけでなく、整理されたことで、何かを探そうと思ったときに、より素早く探せるようになります。

子供の場合、海馬はまだ成熟しておらず、小さな机のようなものです。

そのため、致命的な障害が発生する前に保持できる記憶の数は少なくなります。

だからこそ、幼少期には昼寝が欠かせず、記憶をより頻繁に整理しなければならないのです。

お昼寝タイムの導入

お昼寝タイムの導入をまだ検討中の親御さんへ、いくつかのポイントをご紹介します。

ポイント

  • お昼寝の前に一貫した習慣をつける
  • 昼食後、子供がくつろぐ時間を作り、読書などの静かな活動に参加させる
  • 夜の睡眠時間を一定に保つ
就寝時間と起床時間を毎日安定した30分以内に保つことで、適切かつ予測可能な量の睡眠圧力を蓄積することができます

昼寝の習慣がない場合は、子供が一貫して昼寝をするように再教育する必要があるかもしれません。

最初は眠りにつくまで一緒にいて(背中をさするなどしてなだめる)、次の日からは部屋を出る時間を早くしていきましょう。

お昼寝は、早期教育の目的において重要であるだけでなく、幼い子供たちの情緒と認知の発達の中心となります。

言うまでもなく、学校でも家庭でも、見分けのつかない暴君を幸せなキャンパーに変えることは、誰にとっても良いことです。

おすすめの本

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