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【習慣化テクニック】習慣化できない人がやるべき6つの事

男性

新しい習慣を維持したい!

習慣化したいけれどなかなか続かせることができない。

このように悩んだことはないでしょうか?

習慣が途切れそうになったり、習慣が途切れる兆しが見えてきたときにどのようなことに気をつければ習慣を止めることなく維持できるのか、習慣化できてきているものを長続きさせるにはどうすればいいのでしょうか?

いい習慣が簡単に身につけられるのであれば、より良い人生になること間違いありません。

ですが、なかなか習慣化することは難しいと感じる方が多いと思いますので、今回は習慣を維持するための7つのテクニックについてご紹介していきたいと思います。

この記事でわかること

  • 習慣を維持する方法
  • 習慣化したものをより高いレベルにしたい人

この記事を読むべき人

  • 習慣を維持させたい人
  • 習慣化できない人

では、早速ですが本題に入っていきたいと思います。

自己効力感

自己効力感とは?

自己効力感というのは、これからやろうとしている行為に対して「自分はうまくやれる」という期待や自信を持っている感覚のことです。

この「自己効力感」が高ければ、考えていることを実行に移し、困難に直面しても努力を継続できるようになり、その結果習慣化に取り組んだ時には成功率が高くなるのです。

この自己効力感というのは、実は身近な人から伝染するのです。

2018年にベルリン自由大学が行った研究がありますので、ご紹介していきます。

研究について

男女のいずれかが禁煙を始めた85組のカップルを集めて、21日間被験者に対してタバコを吸った本数や、自己効力感のレベルなどを調査しました。

その結果、自己効力感が高い被験者ほど禁煙に成功する確率が高くなるということがわかりました。

さらにこの研究での注目すべき点は、禁煙をする人の自己効力感は、パートナーの自己効力感と連動しているということが確かめられたのです。

恋人の自己効力感が高ければ、被験者の自己効力感も高くなり禁煙を守る確率が上がり、恋人の自己効力感が低くなれば被験者の自己効力感も低くなり、タバコに手を出しやすくなるのです。

このように、カップルに限らず、まわりにいる人の自己効力感によって自分自身の習慣化がうまくいくかどうか影響を受けているのです。

例えば、筋トレを習慣化したいのであれば、自己効力感が高い友人と一緒に筋トレをしたり、ジムで自己効力感が高そうな人を見つけてその人に接近するだけでも自分の自己効力感を高めることができ、習慣化に必要な力をつけることができるのです。

習慣強度と習慣形成

つまり「習慣を身につけること」と「その習慣を長続きさせること」は別のことなので、それぞれ別々のテクニックが必要になるということです。

習慣を長く続けるためのポイントについて、2005年にオランダのエラスムス・ロッテルダム大学が実験を行なったのでご紹介します。

研究内容

521人の男女を集めて、フルーツを食べる習慣について調べました。

フルーツを食べる習慣が高いほうから習慣強度が

  • 高い
  • 中程度
  • 低い

この三グループに分けて、5週間観察を続けました。

研究結果

この結果、普段あまりフルーツを食べない習慣強度が「低い」グループは「今日はフルーツを食べる」という意識を強く持てるかどうかが、フルーツの消費量と相関していたのです。

「中程度」のグループも同じでした。

普段フルーツをよく食べる、習慣強度が「高い」グループは「フルーツを食べる」という意識の強さは、フルーツの消費量と相関していなかったのです。

そして、この消費量が左右される要因となったのは手軽にフルーツを手に入れられるかどうかということだったのです。

つまり、習慣を長く続けるには手軽さが大事なのです。

習慣化の初期には意志の力が必要ですが、ある程度習慣化ができた後は、その習慣を行う手軽さを重視するように方法論を考えるのがいいのです。

ポイント

なので新しい習慣にチャレンジをすることは得意だけれど長続きしないという人は、その習慣化しようとしていることを今よりも手軽に簡単にできる方法を探してみるといいでしょう。

誘引習慣

誘引習慣とは?

誘引習慣というのは「やるぞ」などと考えることなく、何かのきっかけで反射的に始めることです。

やることがないから、なんとなくYouTubeやTikTokを見始めた経験がある人は多いのではないでしょうか。

YouTubeやTikTokを見るときに「今から見るぞ」と決めてからではなく、スマホを手に取って反射的に見ていると思います。

これが誘引習慣です。

習慣化が難しいと思われている行動を習慣化できている人は、本人が意識しているかどうかに関わらず、誘引習慣を形成している場合が多いということがわかっているのです。

アメリカのアイオワ大学で、123人の学生に運動習慣についてのアンケートを取ると同時に、彼らが「運動習慣をつけるためにどんな戦略を用いているか」ということを調べました。

研究内容

学生たちは運動を習慣化させるために2つのパターンの戦略をとっていたのです。

1つ目が「誘引習慣」です。

  • 朝早くに起きて運動を行う
  • 会社から帰宅したら時間があるので運動をする

このように、きっかけがあればすぐに行動に移すやり方です。

2つ目が「実行習慣」です。

この実行習慣というのは、筋トレを行うのであれば、初めにここを鍛え、その後にここを鍛えるというように、あらかじめどのようなトレーニングを行うかを具体的に決めておくやり方です。

月曜日は脚と胸、水曜日は背中と肩、というようにルーティーンにしているようなやり方です。

研究結果

この実験では、運動を習慣にできていた学生はこの2つの戦略を主に使っていたのですが、その後統計を取ってみると「実行習慣」より「誘引習慣」の戦略をとった学生の方がより運動習慣が続いていたことがわかったのです。

さらにこの「誘引習慣」のすごいところは、「何かをきっかけにある行動をする」ということを長く続けるほど、習慣の強度は増し、エクササイズの回数が増したさらにハードな運動を取り入れ、よりアクティブに行動するようになったのです。

それに対して「実行習慣」は、長い期間続けられたとしても、エクササイズの回数や時間を増やすといったよりアクティブになるような傾向は確認されませんでした。

ですので運動に限らず習慣化したいことのきっかけさえ決めておけば、習慣化しやすいだけでなく、ステップアップも期待できるのです。

退屈さ

習慣化に挫折する理由として「退屈」というものがあります。

実際「習慣」と「退屈」は切っても切り離せない関係にあるのです。

ポイント

まず知っておいて欲しいことは、何かを習慣化しようとする際は「その行為を退屈に感じるほど続けなければ習慣にならない」という点です。

ですが、退屈になる程繰り返し行うことで習慣化するにも関わらず、退屈になれば習慣化をやめてしまう危険性が高まるというジレンマがあります。

なので「退屈を乗り越える方法」を考える必要があります。

アメリカのミシガン州立大学で「習慣化された行動に対してどういうことを感じているか」を日記形式でチェックしていく研究を行いました。

研究結果

この研究の結果、習慣化されていない行動に対しては、嫌なことなら

  • 面倒くさい
  • しんどい

このように思い、楽しいことなら夢中になるということがわかりました。

ですが、その行動が習慣化していけば変わっていきます。

いい意味でも悪い意味でも、喜び」や「つらさ」などの感情がなくなってしまうのです。

習慣化されている行動をとっているとき、人はほとんど何も感じず、何も考えていないのです。

なので、楽しさやつらさを感じているうちはまだ完璧に習慣が身に付いていない証拠なのです。

本当に習慣にしたいのなら、続けていくしかないのです。

無感情になるほど習慣化できてもモチベーションを低下させないためには、何かしらのアレンジを考えるのが有効です。

そのアレンジにつきましてが、次に紹介するものです。

好奇心を追加する

習慣にアレンジを考えることがなぜプラスに働くのかと言いますと、好奇心が刺激されるからです。

人は好奇心に抗えないところがありますので、それを利用して習慣化を続けるのです。

アメリカのウィスコンシン大学の研究をご紹介します。

研究内容

実験の参加者に2種類のクッキーからどちらかを選ばせる実験です。

一方はチョコなどがトッピングされており、とても美味しそうですが、非常にカロリーが高い健康に良くなさそうなクッキー。

もう一方は、トッピングなどはないシンプルなクッキーですが、何かおみくじが入っているフォーチュン・クッキーです。

研究結果

この結果、71%の人がフォーチュン・クッキーを選んだのです。

「美味しそう」ということよりも「どんなおみくじが出るか」ということが気になり、味では劣っているフォーチュン・クッキーを選ぶ人が多かったのです。

つまり、それほど「好奇心」の力は強いということです。

なので、習慣化しようとしていることが退屈に感じてきたのであれば、何かしらのアレンジを加えて好奇心を刺激するといいでしょう。

どうにでもなれ効果への対策

この「どうにでもなれ効果」というのは、例えばダイエットをしている人が、ついお菓子を食べてしまった時「もう食べてしまったからいいや」と、どうにでもなれと諦めてしまう状態のことを言います。

一度挫折したからといって、それまでの努力を無駄にしてしまうのは絶対に避けたいところです。

では、この「どうにでもなれ効果」を防ぐ方法についてご紹介していきます。

「長期目標」を作る

1つ目は「短期目標」ではなく「長期目標」を作ることです。

例えば、今日お菓子を我慢しようと考えるのではなく「お菓子を食べないようにして、1年後には理想の体型を手に入れるようにしよう」といった目標を立てるようにします。

こうすることによって、一度の失敗でヤケを起こさず、長期目標達成のために修正していく気になれるのです。

「やる目標」を立てる

2つ目は「やらない目標」ではなく「やる目標」を立てることです。

「お菓子を食べないようにする」ではなくて「ヘルシーな野菜をたくさん食べるようにする」というように目標を立てるのです。

このように「やらない目標」から「やる目標」に変えるだけで、挫折を防ぐのにかなり効果があるのです。

「リカバリー回数」を数える

3つ目は「リカバリー回数」を数えるようにすることです。

挫折したり習慣が途切れてしまっても「そこから立ち直った」として、その回数をカウントするのです。

「今月は2回お菓子を食べてしまった」と考えるのではなく「2回リカバリーした」と考えるのです。

こうすることによって挫折したという感覚ではなくて「誘惑を乗り越えた」という感覚になれるのです。

おすすめの本

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