電車通勤はやめたほうがいいかな?
皆さんは通勤にどのような手段を使っていますか?
徒歩・自転車・車・電車など色々な通勤方法があると思います。
では、我々の人生の満足度や健康にいい通勤方法というのはあるのでしょうか?
今回はそんな疑問を調べてくれた研究がありますので、ご紹介していきたいと思います。
また、通勤時間が憂鬱な人のための、「通勤時間を有効に使う方法」についてもご紹介します。
では、早速ですが本題に入っていきたいと思います。
健康にいい通勤方法
この研究は、イタリアのフローレンス大学が行った研究になります。
アクティブコミューティングといって、簡単にいうと運動量が高いような通勤方法を使った場合の健康度の上昇について、全部の被験者で53133人を対象したメタ分析を行ないました。
メタ分析とは?
複数の研究を収集し、いろいろな角度からそれらを統合したり比較したりする分析研究法です。
簡単に言えば、「分析の分析」です。
通勤方法には色々な手段があると思いますが、特に徒歩や自転車などの運動を伴うような通勤を行った時に、どれぐらい健康にいいのか、どの通勤方法が一番健康にいいのかということを調べました。
徒歩でも自転車でも運動を伴うような通勤というのは死亡率を下げてくれたり心疾患のリスクを下げてくれます。
車や電車よりも自転車通勤の方がいいというのは理解できますが、なぜ徒歩よりも自転車通勤の方がいいのですか?
それは、運動量の違いにあります。
ランニングとかであれば、自転車よりも運動量が多いかもしれませんが、通勤する時にランニングなんてやってられませんよね。
ですので自転車を使うことによって、特に脚力をたくさん使いますので、デスクワークで座りっぱなしだったり、立ち仕事で立ちっぱなしの方にもいい影響を与えてくれたりして、いい効果が一番見られるのです。
家と職場の間には得るものがある
私たちの多くにとって、2020年には毎日の通勤から解放されるというメリットがありました。
調査によると、朝の通勤は1日の中で最も好きではなく、帰宅時は3番目に好きではないそうです。
渋滞、混雑、予測不可能な状況は、ストレスや不満を増大させます。
時間がかかればかかるほど、また他人と一緒に行動しなければならないことが多ければ多いほど、嫌いになります。
普段の生活に戻り、会社から職場復帰を促されるようになったら、これらのメリットを意識的に考えることで、通勤時間を有効に活用することができます。
通過する定数
通勤は現代的な現象と思われがちですが、通勤に時間を費やすことは人類の歴史の中で古くから行われてきました。
20万年前の狩猟採集、約1万年前の農耕、約5千年前の都市生活のすべてにおいて、家を出たり帰ったりすることが行われてきました。
このような日常生活の中で、私たちは移動時間の目安を身につけてきたようです。
1994年、イタリアの物理学者チェーザレ・マルケッティは、「Anthropological Invariants in Travel Behaviour(旅行行動における人類学的不変性)」という論文で、「文化、人種、宗教を超えて、世界中の旅行本能の真髄は一致している」と述べています。
マルケッティは、イスラエルの交通アナリストであるヤコブ・ザハヴィの研究を参考に、人間は常に1日に1時間程度の家から家への移動時間を惜しまないと提唱した。
心理的距離
通勤時間が長ければ長いほど、私たちはストレスや不満を感じます。
しかし、家と職場の間に時間がないと、マイナス面も出てきます。
終身刑で刑務所に入っている人でも、やることも行くところもないので、1日1時間は外を歩いています。
通勤は、家庭生活と仕事を心理的に切り離すための儀式でもあります。
両者の間に緩衝材があれば、この切り替えがスムーズに行えます。
もちろん、朝の散歩や仕事着への着替えなど、通勤しなくても心理的な距離をとることは可能ですが、家庭と仕事の両方の責任に追われていると、そのような時間を作れないことが多いのです。
通勤時間を有効に使うために
毎日の通勤に戻ることを必ずしも避けるべきではありません。
確かにデメリットはありますが、心理的なメリットを意識することで、その効果を最大限に引き出すことができます。
朝、通勤時間を利用して一日の計画を立ててみましょう。
夜は、読書や携帯ゲーム、友人や家族との電話、音楽やポッドキャストを聴くなど、楽しい活動をしてリラックスする時間にしましょう。
これらの活動は、家に帰ってからは必ずしも時間を割けないものです。
何もしないのはよくありませんか?
何もしないのもいいでしょう。
多くの人は、何も考えない時間を持てないものです。
ここでは、心を解き放つチャンスです。
もちろん、可能であれば、ウォーキングやサイクリングに切り替えるのもいいでしょう。
一人の時間が持てるだけでなく、体を動かすことは全体的な幸福度を高めることにつながります。
通勤に費やす時間をコントロールすることはできませんが、通勤から何を得るかをコントロールすることはできます。
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