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【習慣】悪癖や悪い習慣を断ち切る8つの方法

男性/悩み

悪い癖をやめれるようにしたい・・・

皆さんは悪い癖や習慣はありますでしょうか?

おそらくほとんどの方はあるのではないかと思います。

自分で「よくない」と分かっていてもなかなか直せないのがこの悪い癖や習慣の辛いところです。

ですので今回は、悪い癖や習慣を直す方法についてご紹介していきたいと思います。

この記事でわかること

  • 悪い癖を直す方法
  • 悪い癖を治す方法(応用)

この記事を読むべき人

  • 悪い習慣や癖をやめたい人
  • 習慣や癖を改善しようとしても続かない人

では、早速ですが本題に入っていきたいと思います。

悪い癖を直すためのステップ

ポイント

悪い癖をなくすために最初に必要なことは、悪い癖が起きそうになることに気づいて、悪い癖を短期的でもいいのでやらないようにすることが大切です。

つまり、悪い癖や誘惑にあらがうという事が最初にやるべきポイントなのです。

これができた後は、この最初の方法だけですと、気がついたら悪い癖が戻ってきてしまったり、悪い癖がリバウンドする、いわゆる悪癖リバウンドが起きてしまい、「自分はこの悪い癖を直すことはできない」と諦めてしまう原因になったりします。

ですので、どうすれば悪い癖がリバウンドしなくなるのかということを知る必要があります。

なのでまずは、悪い癖を効率よく直すシンプルな方法について4つご紹介したいと思います。

とりあえず、悪い癖を直したいのであれば、全部で8つの方法をご紹介しますが、今からご紹介します4つの方法を試してみてください。

逆説的介入

逆適切介入とは?

逆説的介入というのが何かと言いますと、あえて悪い癖をやるということです。

このテクニックは、1980年代〜1990年代に話題になった、古い方法になります。

この悪い癖をあえてやる逆説的介入は、1987年には禁煙や過食を直す専門的なセラピーを受けるのと同じくらいの効果があるというメタ分析(分析をさらに分析する)が出されており、1995年にはポジティブ心理学の分野で有名なアメリカの心理学者マーティン・セリグマン氏が統計的に非常に高い成果が出ていると認めた手法なのです。

現代はネット社会になってきており、ネットをやめられないという方も多いと思いますので、逆説的介入でネットをやめるにはどうすればいいのかをご紹介したいと思います。

本当はやらなくてはいけないことがあるのに先延ばしにしてネットやSNSばかりをみてしまうことに悩んでいるとします。

SNSをやめる方法

このような場合ですと、毎日夜の7時〜8時まではアラームを設定して「ネットの時間」と決めてしまいます

そしてその1時間の「ネットの時間」は、メールが来たり、電話がかかってきたり、購入した荷物が届いても出ないようにします。

タバコをやめる方法

タバコをやめたいのであれば、どんなに他にやらなければいけないことがあったとしても、「この時間はタバコを吸う時間」と決めてしまうようにします。

性格をなおす方法

怒りっぽい性格をなおしたいのであれば、一人で部屋にいる時に、部屋にあるものに対してとりあえず何かしらの理由をつけて怒り続ける時間を作ります。

どれだけ馬鹿馬鹿しく感じても、怒るのをやめないようにします。

このように、やめたいと思っていることをあえてやるという「逆説的介入」は、色々なシーンで使えますのでやってみるといいでしょう。

ビジラント・モニタリング

ビジラント・モニタリングというのは、欲求や誘惑を乗りこなすためのテクニックになります。

この後にご紹介する2つも、欲求や誘惑を乗りこなすテクニックになります。

では、アメリカのデューク大学の研究で分かった、欲求や誘惑を乗りこなすためのテクニックの、「ビジラント・モニタリング」についてご紹介していきます。

ビジラント・モニタリングとは?

睡眠不足を直したいと思っている人がいたとします。

夜寝る前に布団に入った後、スマホに手を伸ばした時に「今私は本当にスマホを触る必要があるのか?スマホで今やろうとしている作業は今でないといけないのか?」と自分に問いかけるようにします。

これが、「ビジラント・モニタリング」です。

悪い癖にハマりそうな瞬間を認識して、本当にその行動を取るべきなのかと、メリット、デメリットを問いかけ続けるのです。

ディストラクション

ディストラクションとは?

ディストラクションというのは、気が散ることや、気を散らすことという意味で、意識的に気を散らす方法になります。

よくあるのが、「これをやってはいけない」と考えると、意識がそこに集中してしまって、かえってやってしまうということです。

人間が誘惑にあらがえるのは50%程度だと言われています。

スマホを触ってはいけない、タバコを手に取ってはいけないと考えていて、手を伸ばした時2回に1回なら我慢できるということです。

しかし、2回に1回は誘惑に負けてしまい、誘惑に負けてしまった時には普段の2倍近く欲求が高まっている状態ですので、タバコを吸う量が増えたり、スマホを触る時間が増えてしまったりするのです。

こうなってしまったら、やってはいけないと意識する意味がありません。

ポイント

つまり、自分の欲求に注意を向けるのは危険なのです。

先ほどご紹介しました「ビジラント・モニタリング」も、かえってそこに意識を向け過ぎてしまって逆効果になることがあります。

ではどうすればいいのでしょうか?

そこでディストラクションの出番です。

誘惑の対象を意識すると、誘惑にあらがえなくなってしまいますので、誘惑の対象から目を逸らして,別のことを考えるようにするのです。

実際の研究で成功したものなのですが、ダイエットをしている人に、何かを食べたい気になったら、スマホでテトリスをやってもらもらいました。

そうすると、2・3分ゲームに集中しているうちに食べたいという欲求がおさまっていたのです。

ポイント

このように、何かしらの欲求が起こった時は、別の楽しいことに振り返るといいのです。

これが、「ディストラクション」です。

刺激コントロール

刺激コントロールというのは、肉体的な欲求に基づいているものに効果がある方法になります。

例えば、「お腹が空くと間食をしてしまう」というような肉体的な欲求には、「ビジラント・モニタリング」は向いておらず、「刺激コントロール」の方が有効なのです。

ポイント

刺激コントロールをする上での考え方は簡単で、悪い癖を引き起こす原因そのものを最初から遠ざけてしまうのです。

例えば、ファーストフードを食べるのをやめたいのであれば、ファーストフードショップに近づくのをやめる。

タバコをやめたいのであれば、タバコの自販機の前などを通らない。

このように悪い癖に関係する要因を遠ざけることによって、悪い癖をやめるために有効なのです。

これが、「刺激コントロール」です。

ここまでご紹介しました4つの方法が、悪い癖を短期的に直すテクニックになります。

続いては、長年続いている悪い癖を根本的に直したり、何度もリバウンドを繰り返すのを防ぐ悪癖撤退法についてご紹介していきます。

セルフ・レギュレーション

人は、「目の前の欲求」について、それが未来にどう影響を与えるかを考えず、その価値を高く見積もってしまいがちなのです。

例えば、タバコをやめれば、その分お金を使わずにすみ、健康が保たれるということ理解しているはずなのに、タバコをやめられないのは、セルフ・レギュレーションができていないのです。

ポイント

セルフ・レギュレーションができるようになるには、目の前のタバコを吸うことがどんな結果につながるのかを考えてみるだけではなく、その結果に直面した未来の自分が、今の自分をどうみるか」を逆算する方法が有効です。

今タバコを吸おうとしている時に、10年後の自分が肺がんになっているのを想像します。

また、タバコを吸おうとしている時に、タバコをやめたら10年後にはお金がたまって、海外に行っているなど。

未来の自分になりきって想像していくと、悪い癖を止めることによって手に入れられる未来の価値が非常に大きく感じられるようになるのです。

これが、「セルフ・レギュレーション」です。

ストレス反応対策

悪癖のリバウンドはストレスから起きる場合が多いので、ストレスに対する反応の対策、「ストレス反応対策」が大切になってきます。

そこで、ストレスが起こってももそこからスムーズに回復できる「レジリエンス」(柔軟な回復力)を高める必要がありますので、その方法をご紹介していきたいと思います。

ボディスキャン

ボディスキャンとは?

「ボディスキャン」というのは、頭からつま先まで順番に意識を向けていく方法です。

このように体の変化に注意を向けていくと、自分のストレスに気づけるだけでなく、落ち着いていくのです。

リラクゼーション・テクニック

「リラクゼーション・テクニック」の中で、一番簡単なので言いますと、深呼吸です。

息を吸うよりも吐くことを意識して、ゆっくりと深く呼吸をすることで、副交感神経が優位になり,リラックスできることがわかっています。

他にもリラクゼーション・テクニックはさまざまなものがありますので、自分に合ったものを探してみるといいでしょう。

インターパーソナル・プロセス

ストレスによってネガティブな感情が生まれますと、悪い癖に手を出しがちになったり、すぐにイラついてしまったりと、マイナスの感情が表面化しやすくなります。

このような癖でも直していけるのが、「インターパーソナル・プロセス」です。

インターパーソナルとは、対人・人間関係というような意味ですので、「自分との対話」というような意味合いになります。

具体的に言いますと、7つの項目を書き出していくことにより、自分の思考の悪い癖や、認知の歪みのようなものを直していきます。

では、7つの項目についてご紹介していきます。

状況

自分がネガティブな感情を持った状況をなるべく客観的に書き出します。

ネガティブな感情を持った状況なら、どんなことでも構いません。

感情

自分がどんな感情を持っているかを書き出します。

あれを見たらムカつくなど、感情について書き出しましょう。

思考

自分がどう考えているのかを書きましょう。

何も悪いことをしていないのに、自分のせいにされたことがあると思ったなら、その時に自分はどう考えたかを書いていきます。

根拠

自分がなぜそのように考えたかを書き出しましょう。

ここまでの4つは、自分がイライラした状況や理由などを細かく分析する作業です。

ここからは、バランスを取っていく作業になります。

反論

無理矢理反論する言葉を書き出します。

例えば、嫌いな人に対して苛立ったとしたら、そう思った自分に対して反論するのです。

  • あの人の立場上仕方ない
  • あの人は今こういう状況だから仕方がない

このように嫌いな人を庇うような感情を持ちたくなくても、あえて自分に反論するのです。

バランス思考

自分が考えた「根拠」と「反論」を並べて、バランスが取れる着地点を探すのです。

  • あの人のこういうところが嫌いだけど、もし自分もあの人と同じ立場になったら同じことをしてしまうかもしれない。

    なので怒りをぶつけるのではなく、冷静に話して守るのがいい

このように考えます。

自分の中でバランスを取ることが大切なので、本当に話し合いをする必要はありません。

気分

バランス思考までの6つをやってみた気分を書きます。

そうすると、確実に変化は出ているはずです。

この一連の作業を行うと、イライラしたから悪い癖に手を出すというように、直情的にならず、自分の考えを分析して対処できるようになります。

レインテクニック

インターパーソナル・プロセスが面倒くさいと感じる人は、この「レインテクニック」を試してみるといいでしょう。

レインテクニックのレインは雨ではなくて、R・A・I・Nと、言葉の頭文字をとっているのです。

では、1つずつご紹介していきます。

R=認識

最初のRは、Recognize=認識です。

例えば、やらなければいけないことがあるのにスマホに手が伸びかけた時に、その瞬間、自分がしようとしていることをそのまま言葉にするのです。

  • 今私はスマホに手が伸びています。
  • 本当はやらなければいけないことがあるのに、後回しにしてまでもスマホを触ろうとしているのです。
  • 本当に今触らなければいけないのでしょうか?

このように、言葉にして実況をするのです。

ポイント

ポイントは、「これをやってはいけない」などと自分をコントロールようとするのではなく、自分がしようとしていることをただただ観察して言葉にし続けることです。

頭の中で言葉にすればいいので、実際に声に出していう必要はありません。

A=受容

Aは、Accept=受容です。

これは、自分の中に欲求があることを認めることです。

「今私はスマホを触りたがっている」というように感じていることを、そのまま受け入れるのです。

I=調査

Iは、investigate=調査です。

受容した次には、好奇心を持って自分の欲望を調べるようにします。

  • 自分の心や体は今どういう状態なのか?
  • 今の欲望はどれぐらい大きいものなのか?

自分の欲求に興味を持って接してみるのがポイントになります。

N=言語化

Nは、Note=言語化です。

自分の欲求を言葉にする作業です。

例えば、欲求が生じて誘惑に負けそうになっているとすれば、「今の私はこのような欲求を抱き、このようなことをしたいと思っている」というように、言葉にしていきます。

言語化に関する研究というのがありまして、その研究によりますと、自分の欲望にうまいキャッチコピーをつけることができている人ほど、感情をコントロールする扁桃体の活動を抑えられていることが判明しました。

なので、コピーライティングや、名言集などを読んで勉強するのもいいでしょう。

こうした作業を繰り返しているうちに「欲求と行動を切り離す」ことができるようになるのです。

おすすめの本

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