外向的な人は全員幸せなの?
外向的人を見ると幸せそうに感じませんか?
みんなでワイワイと楽しくしていたり、ポジティブに物事を考えそうだから悩みとかもなさそうに思ったりもすると思います。
私たちは外向的になれるのがいいと言われることが多いのですが、実はいろいろな問題があります。
子供に対して、親や教師が一番期待する性格というのは、外向性と協調性なのです。
子供の外向性が高ければ、大人とも喋れたり、友達がいないなどの心配もありません。
ですが、協調性に関してはネガティブな影響が多く、協調性は高くなればなるほど収入が低くなるということがわかっています。
外向性に関しては、富裕層などのお金を持っている人の研究から、お金持ちの人の多くは外向性は高いけれど、協調性が低いことが分かっています。
ですので、人と関わるのは苦じゃないけれど、周りに流されないし、断るべきところはしっかりと断るのです。
ところが、外向性と協調性が高いと、人と会うのが好きで、周りに合わせてしまうので、両方が高いのはリスクがあるのです。
ですがこのように、実は外向的な人の性格に関する勘違いというのは多くの人がしているのです。
ですので今回は、外向的な人に関する誤解についてご紹介したいと思います。
では、早速ですが本題に入っていきたいと思います。
目次
外向的な人は必ずしも幸せではない
もちろん人にもよりますが、これは多くの人が勘違いしている事になります。
外向的な人の方が、人間関係も良く、楽しそうなので幸せだという風に思ったりする人もいると思いますが、実は幸せに対する感じ方というのが、外向的な人と内向的な人で違うのです。
親や企業の経営者などは、外向的な人を好むので、外向的な人の方がいいというイメージになりがちですが、これも実は違うという事になります。
「外向」と「内向」の違いは分かりますか?
外向的な人のイメージは、コミュニケーションを取るのが得意というイメージがあり、内向的な人は、コミュニケーションを取るのが苦手というイメージです。
実は違うのです。
外向・内向とは?
外向と内向というのは、刺激への強さなのです。
外向的な人というのは、外から来る刺激に強く、外から来る刺激が好きなのです。
内向的な人というのは、外から来る刺激が苦手で、自分の内側に注意を向けるのが得意なのです。
わかりやすく言いますと、外向的な人は刺激が多かったり、テンションが高かったり、みんなで盛り上がれるような刺激的で気分が上がるような幸せを好んだり求めるのです。
クラブやパーティーなどですね。
一方で内向的な人は、外からの刺激に弱いので、刺激が強いと驚いてしまうのです。
ですが、その分内側にこもって考えたりするのが得意なので、内向的な人というのは、リラックスできたり、穏やかでのんびりできたりする事に幸せを感じるのです。
ですので、外向的な人が内向的な人を見ると、静かだったりするので、不幸なんじゃないかなと思ったりしてしまうのです。
内向的な人が一人で本を読んでいたら、外向的な人からすると、楽しくなさそうと思うと思いますが内向的な人からするとそれが幸せなのです。
このように、外向的な人は刺激がないと幸せになれないので、外向的な人は幸せであるというのは、間違っていると言えます。
外向的な人もきちんと人の話を聞く
外向的な人は喋るのが好きだったり、他人に嫌われているというのも気づきずらかったりするので、内向的な人よりも友達が多そうに見えたりしますが、嫌われている人も友達だと思い込んでしまっているだけというような性質を持っています。
このようなことを聞くと、外向的な人は他人の話をしっかりと聞いたりしていないというイメージがありますが、実際は違うのです。
もちろん物静かな内向的な人の方が、人の話を聞くことが上手い印象を与えることができます。
これもある意味誤解なのです。
開放型の質問というのは、
- 前始めた趣味うまくいっている?
このように聞くのではなくて
- 前始めた趣味どう?
このように聞くのが開放的な質問です。
前者だと、「普通」や「うまくいっていない」など、うやむやで答えれるような質問ですが、開放的な質問だと、相手が内容を喋る必要があるのです。
ですのでここから話が盛り上がりやすいのです。
ですので、外向的な人は人の話を聞かないというのは単なる誤解で、自然と話が弾む話術を使っているのです。
相手の話を引き出すテクニックは、内向的な人が使ってもいいので、身につけるといいでしょう。
外向的な人は底が浅いわけではない
外向的な人は友達はいるけど全部の友達と仲良くするのではなく、薄く広い関係だなと思ったりしないでしょうか?
もちろん内向的な人でも薄く広い人間関係を作っている人もいますし、外向的な人でも広く深い関係を持っている人もいるのです。
テンションが高い外向的な人を見ると、表面的だなとか、あまり深く考えてなさそうという印象を持ったりすることもあるのですが、これは大きな誤解なのです。
つまり、内向的な人は黙ってよく考えていいアイデアを出し、外向的な人は相手とのコミュニケーションの中で情報の処理をして、最終的にいい方向に持っていくのです。
このような違いがあります。
実際に、最終的な知識や、アイデアの発想のレベルには、内向的な人と外向的な人では、このケースによって差が出ないということがわかっているのです。
もちろん外向的な人の中には底が浅い人もいますし、内向的な人でもいます。
ですが、それは別に外向性が原因ではないので、外向的な人は底が浅いというのは勘違いだという事になります。
外向的な人は免疫系が強い可能性がある
私たちの性格は、私たちの世界を形成します。
友達の数、得意な仕事、逆境への対処法などを決めるのに役立ちます。
そして今、私たちの健康にも影響を与えているのではないかと考えられています。
私たちが抱く心気症の傾向だけでなく、そもそも私たちの体がどのように病気になりやすいのかということにも影響を与えているのです。
これは挑発的な考えですが、着実に支持を集めています。
例
例えば、良心的な性格は、慎重さ、慎重な計画性、潜在的な危険に対する嫌悪感を示唆しており、ポジティブな特性であると考えられています。
しかし、良心的な性格は、免疫系の根本的な弱さの症状である可能性もあるのです。
発表された研究では、性格特性と免疫系との関連性について、このような解釈がなされています。
炎症とは、体が感染と戦い、怪我から回復するのを助ける免疫反応です。
一方、外向的な人は炎症レベルが高かったのです。
これは、外向的な人は、少なくとも若いうちは、身体的に頑健であることを意味しているのかもしれません。
人の性格を変えることは困難ですが、性格が病気のかかりやすさにどのように影響するかを理解することで、特定の性格の人の免疫力を高める治療法が開発できるかもしれません。
その方法としては、薬を使ったり、危険な行動を抑えて健康的な行動をとるように指導したりすることが考えられます。
例えば、外向的な人は、より利他的な人生観を持つようになるかもしれません。
深い目的意識を持つことで得られる幸せは、炎症を抑えることがわかっているからです。
健康に起こることは、頭の中で起こることや人生に起こることとつながっている
過去の研究では、性格と免疫系の関連性が示唆されていました。
しかし、今回の研究は、さまざまな人の性格を評価し、それを免疫系の働きを制御する一連の遺伝子の活動と結びつけた初めてのものです。
今回の研究では、免疫系をよりまとまった形で包括的に調べています。
その他の免疫系遺伝子には明らかな違いはありませんでした。
しかし、外向性や良心性と炎症との関連性を確認するには、さらなる研究が必要です。
また、もし関連性があるとしたら、観察された違いは健康状態の有意な違いにつながるのでしょうか?
関連性があると仮定すると、次の問題は、免疫系が性格を形成するのか、あるいはその逆なのかということです。
そのため、怪我をしたり、病原菌を移す可能性のある他の病気の人と一緒にいたりする可能性が低くなります。
免疫系が気分に影響を与えることも明らかになってきています。
例えば、感染症にかかると無気力になったり、引きこもったりする「病的行動」がその好例です。
おそらく、これは双方向の関係にあるのでしょう。
では、免疫システムはどのように行動に影響を与えるのだろうか?
サイトカイン
短期的には、免疫細胞はサイトカインと呼ばれる化学物質を放出します。
サイトカインは血液脳関門を通過し、脳細胞の活動に干渉することができるようです。
例えば、ガンマインターフェロンが放出されると、セロトニンの産生が減少し、人は社交性が低下すると言われています。
しかし、免疫系は、良心的な性格などの個性的な特徴の進化にも影響を与えているのではないかと考える人もいます。
免疫システムに加えて、人間の行動も(免疫システムが弱い人の生存率を高めることで)抗病原体の防御として機能している可能性があります。
感染症への感受性を高めるACP1遺伝子の変異体を持つアメリカ人は、内向的で、新しい経験をあまり受け入れません。
たとえ良心的で内向的な人の炎症反応が弱くても、免疫防御の他の分野は強いかもしれません。
外向的な人については、もし本当に炎症に関連した病気のリスクが高いのであれば、運動や体重減少が有効です。
いずれにしても、性格と体の中で起こっていることに何らかの関係があるという事実は、私たちが人生をどのように過ごすかを考える上で参考になります。
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