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【泣くほど不安】受験などのテストの不安を解消させる方法

男性

テストが不安で夜も眠れない

普段の定期テストで不安を感じて辛いということは少ないと思いますが、高校受験、大学受験など、大きなテストを受けるときは、人によっては不安で泣いてしまう人もいることでしょう。

家でリラックスした状態であれば答えられる問題であっても、テストで緊張してしまうとうまく答えることができないという人は多いはずです。

本来なら解ける問題なのに、過度な緊張のせいで解くことができず、それが原因で受験に落ちてしまうのはあまりにも悔しすぎるので、是非避けたいところです。

このような、テストに対する不安ですが、対処法として心理療法と抗不安薬の組みあわせのほか、神経刺激薬を用いるという方法もあるのですが、安全性が心配です。

そこで新たな研究では安全性の懸念がある薬を使うのではなく、オープンラベル(医療スタッフや患者さん本人がどのような治療を受けているのか知っている状態で行われる試験)のプラシーボ薬(偽薬)を使用するという方法で、テストへの不安が減少することが示されましたので、今回はこちらをご紹介したいと思います。

この記事でわかること

  • テストの不安感を減少させる方法

この記事を読むべき人

  • テストを不安に感じている人
  • 大きなテストが控えている人

では、早速ですが本題に入っていきたいと思います。

プラシーボ効果

薬効成分を含まない偽薬を本物の薬と偽って投与された際に、患者の病状が回復することを「プラシーボ効果」と呼びます。

ポイント

これまでの研究で、プラシーボ薬は痛み・吐き気といった症状から、睡眠障害、過敏性腸症候群まで、さまざまな症状に効果を発揮することが示されています

一般的にプラシーボ薬が効果を発揮するには、被験者が「自分は本物の薬をもらっている」と思い込むことが必要ですが、オープンラベルのプラシーボ実験は最初の段階で「これは薬効を含まないプラシーボ薬です」と伝えられます。

新たな研究では、このような前提に立ってもなお、プラシーボ薬がテストでの不安に効果を発揮すると示されました。

プラシーボ薬とテストの不安

実験を行ったベルリン医学大学のマイケル・シーファー氏らの研究チームは、オープンラベルのプラシーボ薬の効果を、58人の大学生を対象にランダム化されたコントロール実験で調査しました。

このとき同時に、被験者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)や自己管理に対する客観的認識についても調べられました。

研究内容

全ての被験者はプラシーボ薬について、「薬効のある物質は含まれていませんが、体は自動的に条件反射し、非常に大きな効果を持つ」という説明を受けました。

また「プラシーボのグループに割り当てられたら指示通りの薬を飲む必要があります。ポジティブな姿勢がプラシーボ効果をブーストさせます。」とも告げられたとのことです。

被験者は薬を受け取る前にテストへの不安や自己管理スキル、主観的なQOLについて評価を行いました。

この不安テストで評価されたのは、各自の

  • 心配度合
  • 自信の欠如
  • 情緒

などのレベルです。

自己管理スキルは

  • 物事への対処
  • 内省
  • 希望
  • 自己言語化
  • 自己効力
  • モチベーションの変更
  • 社会的支援への認識

これらが含まれ、QOLの尺度には

  • 健康
  • 痛み
  • 心理的苦痛
  • 幸福の認識および肉体的・社会的活動

このような点が用いられました。

各被験者がこれらの内容を評価した後に、研究者はランダムに選んだ被験者の半数にだけ、プラシーボ薬を手渡しました。

これら被験者は朝と夜、1日に2度、「プラシーボ薬」とはっきり書かれたボトルから偽薬を2週間にわたって飲み続けました。

なお、プラシーボ薬を飲んだグループと飲まなかったグループで、実験期間中に研究員と関わった時間や内容は同じだったとのことです。

2週間後、実験前と同様の評価を行って、実験は終了しました。

研究結果

実験前後の評価を比べてみると、プラシーボ薬を飲んだグループは自己管理スキルが大幅に改善し、テストへの不安も大きく減少していたことが判明しました。

一方で、対照群の被験者は実験前後で評価にほとんど変化が見られなかったとのことです。

今回の実験は自己評価によるものですが、少なくとも自己評価の尺度ではプラシーボ薬はテストへの不安に対して大きな効果がみられるといえるわけです。

不安が減少されるしくみ

不安が減少される仕組み

なぜプラシーボ薬が効果を発揮したのかについて、科学者はまだ明確な答えを持っていませんが、過去に何らかの薬を服用して効果が見られた被験者は、「薬」と「症状の軽減」の2つを関連付けるために体が条件反射を起こし、有益な効果がみられる可能性があるようです。

なお、過去に行われた慢性的な背痛や頭痛、過敏性腸症候群といった症状に対するオープンラベルのプラシーボ実験でも、同様の効果が見られているそうです。

もちろん、今回の実験は被験者数が少なく実験期間が限られており、限定的なものとなっているため、結論を出すためには治療の効果を長期にわたって観察する大規模な調査が必要です。

また、不安の減少を報告した被験者が、実際にテストでよいパフォーマンスを出せるといった調査結果も、今回の実験では示されていないとのこと。

このように限定的な研究ではあるものの、不安と戦う学生にとって、このようなオープンラベルのプラシーボ薬は低コスト・低リスクの解決策になる可能性が十分にあると研究者は述べています。

皆さんもテストが不安な時は、効果がないと分かっていても、不安を減少させる薬だと思って飲んでみるといいかもしれません。

ですが私自身は、何よりもテストの不安を減少させる方法は、真剣に効率よく勉強をして、解けない問題を減らしていくことだと思います。

問題が分かれば自然とテストも楽しめると思いますので、大きなテストを控えている人は頑張ってください。

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